「歎異抄」を音読する(2)
「歎異抄」音読の第2回です。
「歎異抄」を朗読する、もしくは他者の朗読を聞く前に、自身の声で音読してください。歎異抄の文字をしっかり見て、それを自分の声にして、自分の耳に、自分の心にとどくように音読してください。音読を繰り返し、こころからの理解が深まれば、それは自然と朗読になります。音読が出来なければ、朗読は出来ません。また他者の朗読をしっかり聞くことは出来ません。
歎異抄の真意は、ひとえに自身の口でこころから「
一 「慈悲に
聖道の慈悲というは、ものを憐れみ、愛しみ、育むなり。しかれども、思うがごとくたすけ遂ぐること、きはめてありがたし。
浄土の慈悲といふは、念仏していそぎ
今生に、いかに、いとおし、不便と思うとも、存知のごとくたすけ難ければ、この慈悲、
しかれば、念仏申すのみぞ、末とほりりたる
一 「親鸞は
そのゆゑは、一切の
わが力にて励む善にても候はばこそ、念仏を
一 「
そのゆゑは、わがはからひにて、ひとに念仏を申させ候はばこそ、弟子にても候はめ、弥陀の御もよほしにあづかつて、念仏申し候ふ人を、わが弟子と申すこと、極めたる
つくべき縁あればともなひ、離るべき縁あれば離るることのあるをも、師をそむきて、ひとにつれて念仏すれば、往生すべからざるものなり、なんど言ふこと、不可説なり。
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